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紙パルプG-プロジェクトPROJECT

再生ポリエチレン100%
のフィルムで
カーボン
ニュートラルに貢献

紙パルプSBU 紙パルプグループ

01

再生PE100%フィルムを
梱包資材として利用

紙パルプグループでは、カタログやカレンダー用の原紙を取り扱ってきましたが、新しい取り組みの一つとして、2022年6月より再生ポリエチレン100%フィルムの取り扱いを始めました。倉庫などで排出される廃ストレッチフィルムを回収・再ペレット化し、梱包用のフィルムに再生しています。現在、豊田通商グループ内の物流梱包資材として年間約200トンの使用実績があります。

再生ポリエチレン100%フィルムは、もともと豊田通商グループにおいてグループ内のカーボンニュートラル化を進めるプロジェクトの中で開発しました。最近ではレジ袋などのポリエチレンフィルム系のものがバイオ素材に切り替わりつつあります。しかし、物流資材をはじめ、環境素材へ切り替わっていないフィルム資材が市場にはたくさん残されています。私たちはこれを100%再生材のポリエチレンに切り替えることにしました。

02

工場に入り品質と
製造コストをカイゼン

再生ポリエチレン100%フィルム自体の開発は協業するメーカーに委託し、スムーズに開発することができました。まずは豊田通商グループ内の物流における梱包資材として採用されることになりましたが、実際に使用していくうちに、「梱包材の袋が張り付きやすくなって作業効率が落ちる」という問題が発覚。

そこでバージン品同様の品質を担保するために、再生材の配合を変えるなどしながら試作を繰り返し、微調整をしていきました。委託しているメーカーも再生材についての知見があるわけではありませんでしたが、豊田通商グループ全体として製造現場に入らせていただき、一緒になって製造プロセスを検討。トヨタ式カイゼンを取り入れるなどして製造コストを抑えることもできるようになり、結果としてバージン品同等の価格と品質を実現することに成功しました。

03

バージン品に比べ
CO2排出量を半分に削減

2022年6月より再生ポリエチレン100%フィルムの使用を開始しましたが、現在ではグループ内で使われる梱包用フィルムをほぼすべて再生ポリエチレン100%のものに切り替えました。その結果、CO2の排出量はバージン品を使用した場合の半分に削減されました。また、グループ内だけでの使用ではなく、外部へ向けた販売もスタートしました。まずは物流の梱包用フィルムとして、さまざまな産業分野での使用を広げていきたいと考えています。

私たちは豊田通商グループおよびさまざまな産業分野のメーカーとネットワークを築いており、メーカーの生産現場にまで入らせていただき開発をサポートできるのが強み。こうした強固なネットワークを活用し、新素材の開発からマーケットの開拓まで行っています。

04

メーカーと協力し、
紙・パルプの可能性を追求

世の中の潮流としては紙の需要は減ってきていますが、紙パルプグループは再生ポリエチレン100%フィルムの取り扱いや開発室で進めているセルロースファイバーの開発など、紙以外の分野にも積極的に取り組んでいます。紙分野で蓄積したノウハウやネットワークが活用できる場面も少なくありません。

また、23年4月にはこれまでわかれていた印刷用紙を扱うチームとパルプ原料を扱うチームが一つになり、紙パルプグループが発足しました。これにより、紙製品についても川上から川下までシームレスに、今まで以上に密接にプロデュースすることが可能になっています。

パルプの供給先として数多くの製紙メーカーとの長いお付き合いがありますが、こうした製紙メーカーには優れた技術を持っているところが多く、独自技術でニッチなニーズをカバーしている中小メーカーも少なくありません。中には他の産業分野で活用できる可能性を秘めた技術もあるため、私たちが間に入り、活用の可能性を広げていきたいと考えています。事業を通じて培ってきたネットワークを活かし、今後も紙やパルプの可能性を追求しながら、より良い社会の実現に向けて貢献していきます。